子供が「面会交流に行きたくない」と言った場合は中止にしてもよいのでしょうか?
無理して会わせるのは子供のために良くないですよね。
でも、面会拒否をしていたら相手から訴えられた…!なんていうケースもあるようです。
今回は、子供が面会交流を嫌がる場合の対処法について確認をしてみましょう。
この記事の目次
面会交流を子供が嫌がる場合は面会拒否できる?
場合によっては拒否できる
単に「子供が嫌がっているから」という理由だけでは拒否はできません。
面会を拒否する理由、年齢、親子の関係などの様々な点から判断されることとなります。
子供の面会拒否理由は本音か建前か?

子供が面会を拒否する理由が、一緒に住んでいる親(監護親)への気遣いの場合もあります。
監護親が面会交流を快く思っていないことを感じ取り、親を悲しませたくないことから面会交流を拒否するなど。
たとえ親が言葉や態度に出していないつもりでも、子供は親の変化を敏感に感じ取り、察してしまうものです。
そのため、親が言わせてしまっていないか、親に遠慮していないか…などを踏まえて、子供の気持ちを十分に確認する必要があります。
子供の年齢は?
子供が幼い場合は、子供が面会交流を拒否しようともなかなか取りざたされません。
子供が小学校高学年になってくると、子供の意思が面会交流の禁止、制限事由にあたるとして尊重されるようになります。
これは、幼い頃は親の影響を受けやすく、ある程度の年齢になると自分自身の考えをしっかり持ち、意思表現できるようになるためという考えからです。
一方的な面会拒否は危険
「子供が嫌がっているから」という理由だけで、一方的に面会拒否することは大変危険です。
相手が家庭裁判所に訴えて、子供と面会をさせるように履行勧告が出されたり、間接強制(罰金)や損害賠償請求をされる可能性があります。
面会を拒否したい場合は、無視や一方的に拒否するのではなく、きちんとした手順で対処するようにしましょう。
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子供が「会いたくない」と言う場合の対処法は?
面会交流を嫌がる理由を聞いてみる
子供が面会交流を嫌がる場合、まずはその理由を聞いてみることです。
ただし、無理して聞き出そうとすると本音を隠してしまうこともあるため、できるだけ自分から話してくれるのを待つようにしましょう。
●面会拒否理由が、子供の福祉に反する場合
面会交流が子供の精神状態に大きな負担をかけてしまっていたり、心無い言葉や暴力で傷つけられているようなことがあれば、面会交流の延期や一時中止、拒否などの検討が必要になります。
●拒否理由が解決可能なものの場合
面会交流のやり方を変えれば解決可能な場合もあります。
たとえば、「お父さんと2人きりで会うと緊張してしまうから嫌だ」ということであれば、慣れるまで誰かが付き添うという方法を提案してみるなどの方法が考えられます。
父親側に相談する
面会交流の制限や拒否、方法の変更など、相手(父親)に相談してみましょう。
話をしたくない、話しても分かってくれないから…などの理由で一方的に拒否することは相手の気持ちを逆なでてしまい、絶対に良い結果を生みません。
子供の気持ちや状態などを説明して、それに対する解決策を2人で探るように話し合いを進めることです。
そのためにも、子供の本当の気持ちを聞いておくことや、できるだけ面会交流を継続する方向で考えるような心構えが大切です。
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面会交流調停を申し立てる
父親に相談した結果、「お前がそう言わせているんだろう」などと思われ話し合いにならないこともあります。
その場合は、面会交流調停を申し立てましょう。
調停委員を介して話し合いが行われるため、直接不快な言葉を聞かされることもなく、冷静に解決策を探ることができます。
ただ、家庭裁判所は「面会交流は余程の理由がない限り継続して行われるべき」という考え方です。
そのため、単に「子供が面会拒否しているから」という理由だけでなく、それなりの証拠の用意が必要となります。
子供が自分の意見をしっかり言える年齢であれば直接証言をさせたり、身体的精神的な苦痛が伴っている場合は病院の診断書等を用意すると良いでしょう。
さいごに
拒否している子供を無理やり連れて行くことは、子供の福祉に反するのではないか!?
と思うかもしれません。私もそう思います。
だからこそ、大切なのは「子供の真意を確かめること」なのだと思います。
幼いからという理由で子供の意思が無視されることがないよう、子供の気持ちや様子をしっかりと観察し、適切な対応をとってあげましょう。
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