養育費がこれまでの約1.5倍に増額された「新算定表」が日弁連から打ち出されましたが、現場での浸透状況が気になるところですよね。
私が2017年に家庭裁判所の離婚調停で持ち出した結果は、「高すぎる。現実的ではない!」と鼻で笑われる始末…。
でも大丈夫!新算定表に頼らずとも養育費相場を増額させる方法があるので紹介します!
養育費新算定表は裁判所では使えない?
日弁連の養育費新算定表は非現実的?
日弁連が打ち出した養育費算定表は、シングルマザーやシンママ予備軍からかなりの期待を寄せられていますよね。
一方、養育費を支払う側からは「高すぎる」「生活できなくなる」なんていう意見が上がっています。
そしてショックなのが、裁判所や弁護士などの専門家に反対派…というか、相手にする気がない方が多いということ。
「高すぎる」「現実的ではない」「払ってもらえなければ意味がない」「必要なのは不払い対策や国からの支援で養育費値上げではない」なんていう意見が上がっているんです。
養育費新算定表は「よーい、ドン!」で切り替えられるものではなく、実績を積み重ねていくことで移行されていくものなので、家庭裁判所や弁護士が前向きに捉えていないことはかなりの危機的状況と言えます。
私が離婚調停で話し合った結果は…
調停での養育費の相場は?
じゃあ、裁判所や弁護士が考える養育費の「妥当な金額」っていくらなの?
となりますが、離婚調停や養育費調停、裁判などで相場とされるのは既存の養育費算定表です。
養育費算定表は元々そのために作られたものなのでそれを参考にするのは分かります。
でも、この現行の算定表は作成された時から一度も見直しされておらず、税率や保険料率、物価などの社会的な変化が一切考慮されていない状態…。
それに、子供にかかるお金も時代とともに変化してきていますよね。
保育料無料、高校学費免除なんていう話があるものの、大学進学率が上昇していて、大学まで進むのが一般的になり、そのための塾や予備校費用などが必要経費になっています。
それらの問題があって、新しく見直された新算定表を受け入れようとしてくれないのはとても残念な話です。
養育費相場の増額方法は?
家庭裁判所などで使われているとはいえ、算定表はあくまでも「参考資料」です。
実際の養育費金額は、個別の事情を鑑みて話し合って決められるもの。
例えば、子供に病気や重度の障害あったり、私立の小学校卒業まであと半年なのでそこまでは高額の学費が必要だったり…。
算定表だけでは決められない事情があれば、それを加味して話し合うことで増額は可能です。
実際の必要経費を計算してみる
贅沢な暮らしを想定することはできませんが、子供を育てるに当たって必要なお金は意外とあります。
まずは、食費、被服費、学費、住居費、水道光熱費、雑費…など、必要な費用を計算してみましょう。
注意点は自分(母親)の分を混同させないことです。
別々に計算することが難しい場合は、「母親8:子供2」など割合で計算すると良いですよ。
計算した結果が、養育費算定表の金額よりも高かった場合は、その計算結果をもとに金額交渉をしましょう。
根拠を示しつつ交渉すれば、「高すぎる!」なんて一蹴はできないはず。
実際の調停の場でも、現実的で具体的な必要経費を見せることで、調停員に味方になってもらったケースがあります。
さいごに
新算定表は、これまでの算定表のおよそ1.5倍とかなり金額が上がっただけに、「現実的ではない机上の空論」と軽く流されてしまいがちです。
何も材料がなければ、恐らく8~9割くらいは現行の養育費算定表をもとに決められているのではないでしょうか…。
離婚後に必要なお金を計算してみることは、養育費交渉のためだけでなく、離婚後の生活の見通しをたてるためにも大切なものなので、是非用意しておきましょう。
「子供にこんなにお金がかかるんだ」と納得の上で決められると、養育費を支払う側としても心持ちが良く、きちんと支払ってもらいやすくなりますよ。
養育費増額がいよいよ動き出しました!
コメントを残す