最高裁判所で養育費算定表の見直し!新算定表への変更はいつから?

「現行の養育費算定表は金額が低すぎる」ということで、いよいよ裁判所が見直しに動き出しています。

養育費金額はどの程度上がるのか、いつから採用されるのか、今後の動向に期待と注目が集まります!

最高裁判所で養育費算定表の見直しの動き

まずは、今回の動きについての記事がこちら。

2018.8.28 05:00更新の産経新聞より一部抜粋しています。

離婚する際に夫婦が取り決める子供の養育費について、最高裁司法研修所がこれまで裁判で広く活用されてきた算定方法の見直しを検討していることが27日、分かった。
裁判の現場では、平成15年に裁判官らの研究会が発表した「簡易算定方式」が主流となってきたが、この間の社会情勢の変化も踏まえて再検討する。算定方法が見直されれば、裁判所の判断に大きな影響を与えそうだ。
司法研修所が今年7月から始めたのは「養育費、婚姻費用の算定に関する実証的研究」。東京、大阪家裁の裁判官4人を研究員に選び、研究期間は来年3月29日まで。5月中をめどに報告書をまとめる予定だが、公表方法などは未定だ。

引用元:産経新聞オンライン記事より一部抜粋

内容を簡単にまとめると…

  • 2018年7月から、最高裁の司法研修所が養育費算定表の見直しを開始
  • 2019年5月頃には報告書がまとめられる予定
  • 現行の養育費算定表は2003年に作成されたもので、現在の社会情勢とズレがあり
  • これを受けて、すでに2016年11月に日弁連が「新算定表」を提言済み
  • ただ、現行の1.5倍という金額に、支払えない人が増えるのではないかという懸念もあり

 

養育費算定表見直しの厳しい現実

養育費算定表の見直し自体は、すでに日弁連にて行われており、2016年11月に『養育費新算定表』が打ち出されています。

ただその後、離婚調停や審判・離婚裁判などの現場でこの『新算定表』使用されたケースは、ごくわずかという状況です。

その原因はというと…

  • 裁判所が現行の養育費算定表を基準とする姿勢を変えない
  • 裁判所の対応から、弁護士も『新算定表』の取り入れに慎重になっている
  • 養育費算定表のおよそ1.5倍の金額は「高すぎる」という反対派意見あり

 

実際、私が2017年4月に離婚調停の場で『新算定表』を提示してみた時の反応も厳しいものでした。

調停員の方が『新算定表』自体を知らなかったり、知っていても「そんな高い金額で取り決めても払ってもらえなければ意味がないんだから。払える金額にしとくべき」と鼻で笑われてしまったり。

裁判所は「独身に戻って自分の好きなことをして生きていきたい」という自己都合で離婚を決めた元夫の肩を持つのか…と、とても残念で腹立たしい気持ちになりました。

その時の話はこちら↓

養育費の新算定表 離婚調停で切り出した結果や弁護士の評価は?

他にも、私と同じような経験をした方や弁護士は少なくありません。

せっかく日弁連が打ち出した『新算定表』が相手にしてもらえないなんて、とても歯がゆいですよね。

新しい養育費算定表を現実のものとするには、裁判所の認知が絶対条件といえ、大きなハードルになっているんです。

 

最高裁が養育費算定表の見直しに動くということは!?

これまで、『養育費新算定表』に否定的だった裁判所が、今回、養育費算定表の見直しを始めるとのこと。

これはとても大きな一歩と言えます!!

なぜなら、新しい養育費算定表を現実のものとするには、裁判所の認知が絶対条件。

今回、その裁判所のトップ・最高裁判所が自ら見直しをするということで、どのような結果(養育費金額)に落ち着くかは分かりませんが、裁判所全体の『基準』が変わることは間違いありません。

そうなれば、慎重派や否定派だった弁護士も新算定表を基に動いてくれるようになり、一気に養育費金額が塗り変わっていくでしょう!

 

養育費新算定表の増額はいつから?

気になる「開始時期」ですが、まず、2019年5月頃に見直し結果が報告書にまとめられる予定です。

その後の動きは発表されていないため不明ですが、おそらく、家庭裁判所や日弁連で報告書内容について検討、意見交換がなされることでしょう。

そのため、早ければ2019年中に『新算定表』の採用開始、遅くとも2020年前半には開始して欲しいところです。

 

養育費新算定表の金額はどのくらい上がる?

日弁連が提言した『新算定表』の養育費額は、現行の算定表の約1.5倍の金額です。

ただ、この金額には「高すぎる」「現実的でない」「不払い者が増えるだけ」などの反対意見も多数上がっています。

そのため、裁判所の見直しでは、あくまで私の個人的な予測ですが…
現行の算定表の約1.3倍程度の金額にてまとめられるのはないかと踏んでいます。

とはいえもちろん、養育費は単純に倍率で決められるものではありません。

日弁連も下記根拠をもとに見直しを行い、『新算定表』として打ち出しています。

1 総収入から算出する可処分所得(基礎収入)を見直しました。具体的には、総収入から特別経費として控除していた住居費等を一律には控除せずに可処分所得に含めたほか、最新の税率や統計資料を用いるなどしました。

2 算定のための指標となる生活費指数を、世帯人数や年齢に応じてきめ細かに区分して算出しました。これに伴い、算定表は19表から39表となりました。

引用元:日弁連「養育費・婚姻費用の新しい簡易な算定方式・算定表に関する提言」

そして今回の最高裁司法研修所による見直しでは、「生活保護費算出の基礎となる最低生活費や、税制、教育費などの変化」が反映される見通しです。

「払える、払えない」は個別の事情としてそれぞれの離婚の話し合いの中で調整していくことであり、現状の社会情勢や生活状況をもとに「妥当とされる養育費額」がきちんと算出されることを強く願います。

養育費不払いになる不安がある場合はこちらも↓

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さいごに

裁判所による養育費見直しにより、養育費増額の実現が近づいてきました。

ただ、「増額」という表現をすると、「母子家庭がリッチになる」と勘違いする周辺の人が増えてしまいそうで怖いところ…。

シングルマザーには、「母子家庭は優遇されている」「離婚は自己責任なのに」などの辛い言葉や非難が集まりがちです。

一報、養育費を払っている元夫側には「払ってるなんて偉いね~」の称賛の声。払っていなかったとしても「そうなんだ~」の無関心くらいで非難を受けることは少ないものです。

今回の見直しにより養育費増額になったとしても、それは「適正額への見直し」であるということを声を大にして広めていきたいですね。


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