養育費はいつまで?20歳の成人までで大学卒業まではもらえない?

養育費の話し合いで揉めやすい問題の一つが「期間」です。

いつまで払ってもらえるものなのか?成人するまで?それとも大学卒業まで?

金額と同様、子供の今後の生活に大きく影響する部分ですので、取りこぼしなく請求したいところですよね。

養育費は最大いつまで払ってもらうことができるのか、支払い期間について確認しておきましょう。

養育費はいつまでもらえるの?

養育費は20歳までもらえる?

原則的には、養育費は子供が未成熟の間」支払われるものとされています。

ここで注意なのが、未成熟という言葉です。

未成熟とは、「自立して経済生活を送れる状態になっていないこと」をいい、必ずしも成人までとは限りません。

 

そのため、18歳でも就職している場合は、自立しているとみなされる場合があります。

逆に、たとえ成人していても、病気や障害などにより扶養が必要な場合は、未成熟子の扱いとなります。

 

養育費は子供の生活費

養育費とは、子供が生きていくために必要な生活費です。

具体的には、子供ための衣食住、教育、医療のほか、娯楽に関する費用なども含みます。

 

決して、子供を引き取る親のために支払われるものではありません。

子供が自立して自分で生活できるようになるまでは、子供を扶養することは親の義務であり、そのための支払いが養育費なのです。

 

養育費を支払わないことは許される?

離婚に向けた話し合いの際に、

「養育費なんて絶対に払わないからな!」なんてことを言う人もいます。

ついつい、受け取る妻に対して払っているような感覚になってしまうのだと思いますが…。

たとえ離婚して一緒に暮らしていないとしても、子供の親であることに変わりはないため、子供の生活費としての養育費を支払う義務があります。

とはいえ、残念ながら、養育費が支払われていないケースは非常に多くあります。

夫婦の話し合いで決まらない場合はそこで諦めず、家庭裁判所の調停等を利用して取り決めをするようにしましょう。

 

養育費の取りこぼしをしないためには?

養育費は、原則的には「請求した日から」もらえるものとなります。

そのため、取りこぼしなくもらうためには、離婚した月から支払ってもらえるように事前に取り決めておくことです。

取り決めをせずに離婚してしまった場合は、すぐに相手に請求するようにしましょう。

 

親権を得るためには?

⇒ 親権獲得は母親の方が有利って本当?親権獲得のポイントは?

 

養育費は大学卒業時まではもらえないの?

大学生は未成熟子?

養育費は子供が未成熟の間もらえるということですが、大学生はどうなのでしょうか?

最近の学生の中には、バイトに収まらず、自分で起業して稼ぎを得ている人もいるようですが…。

とはいっても、大抵の学生はまだ経済的な自立ができず、親の扶養に入っている人が多いもの。

そのため、未成熟子と考えて良いでしょう。

大学に通っている間は養育費の支払いを受けられるように取り決めておきましょう。

 

まだ大学進学するか分からない場合は?

大学進学までまだ年数がある場合は、そもそも子供に大学進学の意思があるかも分かりません。

行くにしても、浪人や留年で卒業が遅れる可能性もあります。

結局、大学に行かずに就職する可能性もあります。

このような場合、

「とりあえず子供が20歳になるまでとしておく」

「高校卒業後に就職する前提で18歳までの支払いにしておく」

というような決め方を相手から勧められるかもしれませんが、おすすめできません。

 

なぜなら、離婚後に「払わない⇒払う」に変更することは難航しやすいからです。

そのため、できることなら、

「大学進学時には大学を卒業するまで支払う」と決めておくようにしましょう。

 

家庭裁判所の考え方は20歳まで

残念なことに、家庭裁判所の考え方は「養育費の支払いは20歳まで」が原則となっているようです。

そのため、調停で話し合う場合は、20歳までの支払いを落としどころとして勧められる可能性が高いです。

最近では大学進学率が高まっているため、考え方の見直しが図られると良いのですが…。

調停を利用する場合は、大学卒業時までの希望は通りにくいと覚悟しておきましょう。

もちろん、旦那さんが了解すれば、何の問題もありません。

旦那さんを「子供を大学まで進学させてあげたい」という気持ちにさせるのが、良い解決法だと思います。

 

そもそも、学費ってどのくらい必要か知ってますか?

⇒ 養育費で入学金を請求する方法と子供の教育費の相場は?

いつ、いくら必要なのかも重要ですよね( ..)φメモメモ

まとめ

養育費の金額と同様に大切な支払い期間。

話し合いがこじれて、つい「そんなに嫌ならもう払わなくていいよ!」なんて言ってしまいそうになりますが、それは絶対にダメです!

そもそも、養育費の受け取りは「子供が持つ権利」ですので、親が勝手に「払わない」だの「いらない」だの子供の権利を無視して決めてしまってはいけないのです。

「子供のためにどうしてあげたいか」ということを中心に据えて、冷静に話し合うようにしましょう。

 

※「養育費」に関する記事はこちらにまとめています。

⇒ 養育費についての記事一覧まとめ

 





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