別居時の疑問!現金や通帳の持ち出し、鍵交換は違法?セーフ?

別居を始める際、または始めた後に気になるのが、「旦那の通帳」や「家具家電」の持ち出しなど。

今まで旦那の通帳から生活費を引き出して生活していたから、これがないと困る。

旦那に持たせると全部使ってしまわれそうだから、置いていきたくない。

旦那はどうせ掃除なんてしないだろうから掃除機を持ち出したい。

などなど、色々な思いがあると思います。

だけど、「共同の財産」って勝手に持ち出してはいけなかった気がする…。

その疑問について、よくあるケースをピックアップしてまとめてみました。

別居時に持ち出して良いもの、ダメなもの

1.現金

結婚後に夫婦で協力して貯めたお金であれば、半分までは持ち出しても大丈夫なようです。

ただ、持ち出した分については、婚姻費用の支払いや、離婚時の財産分与の際に相殺されることになります。

 

2.預金通帳

別居をする際、自分の名義の預金通帳は持ち出すことができます。

旦那さん名義の通帳については、普段から生活費の出し入れに使っていたものであれば、持ち出しても大丈夫なようです。

ただし、旦那さんが結婚前から使用していた個人の通帳などはアウトです。

 

では、生活費の管理に使用していた旦那さん名義の通帳から、勝手にお金をおろして使うことはいいのか?

なるべくなら旦那さんの許可なく引き出すのは避けた方が無難ですが、手元にお金がなく、婚姻費用として認められる程度であれば、ほとんど問題にならないそうです。

ただ、現金を勝手に持ち出したのと同じように、婚姻費用の支払いや、離婚時の財産分与の際に相殺される可能性が高いでしょう。

 

一方、奥さんに預金通帳を全部持って行かれて困っている旦那さんから、返還請求が入ることはあるのでしょうか?

十分にあり得ます。

返還義務や罰則はないようですが、返還しなかった場合、預金口座の凍結等の対処をされることが考えられます。

まずは、別居するにあたっては、早急に婚姻費用の分担請求をするようにしましょう。

婚姻費用の支払いが始まるまでは、自分の預金通帳のお金を使っておいた方がよいでしょう。

 

3.家具や家電製品

いつ、誰が購入したものかによります。

大丈夫なのは、結婚前に自分のお金で購入したもの。

結婚後でも、結婚前から自分が所有していたお金で購入したものです。

 

では、勝手に持ち出してはダメなものは?

・結婚前に旦那さんが旦那さんのお金で購入したもの

・結婚後でも、結婚前から旦那さんが所有していたお金で購入したもの

・結婚後に夫婦共同で購入したものです

区分けがつかないものは、問題になる可能性があるため、持ち出すのはやめておきましょう。

 

4.持ち家の登記簿、実印

相手名義のものや共同名義のものである場合、勝手に持ち出すと窃盗になる可能性があります。

ただし、「直系血族・配偶者および同居の親族間で行われた窃盗は、たとえ犯罪が成立しても、刑が免除される」という刑法の規定があります(刑法244条)。

そのため、警察に通報されたとしても、「身内のこと」として対応してもらえないと思われます。

 

では、旦那に相談なく家を売却できるのか?については、旦那さんの名義である場合、勝手に売却することはできません。

通常、売却する際には、司法書士が本人確認をするため事実上困難であるし、仮に売却できたとすると、文書偽造にあたる可能性があります。

 

別居は計画的に(‘◇’)ゞ

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これってどうなの!?

1.家に置いていたものを勝手に捨てられた

結婚後に購入した結婚生活のためのものか、私物なのかによって異なりますが、私物を勝手に処分された場合は、横領等の犯罪行為に当たる可能性があります。

ただ、被害届を出したとしても、警察が動く可能性は低いと思われます。

そのため、現実的には、勝手に処分されたことについて、損害賠償請求を求めていくことになるでしょう。

ただ、実際の価値より低く評価されてしまいがちなため、請求できる金額は少なくなると思います。

それに、二度と手に入らないような大切なものが捨てられてしまったら大変ですので、別居する際にはなるべく荷物を残さないようにしたり、捨てないでほしい旨を伝えておくことをお勧めします。

もし、嫌がらせをされる可能性がある場合は、勝手に捨てられた場合は損害賠償請求をする旨までしっかり伝えておきましょう。

 

2.自宅の鍵を勝手に替えられた

まだ荷物を残してある状態で、突然鍵を替えられると困るし、腹が立つかもしれませんが、違法性はないようです。

もし、自分が自宅に残り、旦那さんが出て行ったとして、自分が不在の間や寝ている深夜などに、荷物を取るためこっそり入ってこられたとすると気持ちの良いものではありません。

別居を決めた時から、別宅であると考えておいた方がよいと思います。

 

3.別居先のアパートの合鍵をくれと言われた

別居先については、独立した居住権があると考えられるため、鍵を渡す必要はありません。

せっかく別居したのだから、顔を合わせたくないし、自分がいない間に勝手に来られると困りますよね。

子供に会う目的であれば、日時の約束を取り付けて、外で会うようにすると良いでしょう。

 

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4.別居開始後に蓄えた財産はどうなるのか

別居後に築いた財産はそれぞれの財産になります。

離婚時することになった際は、別居開始時点の夫婦の共有財産について、財産分与することになります。

 

まとめ

別居している理由は、お互いの心が離れてしまっているからですよね。

そんな状態の中なので、相手のちょっとした行動に対して不信感が強く出てしまうのは当然のことです。

たとえ、違法性や罰則はないとはいえ、「勝手に」することは避け、できる限りお互いに報告・相談したうえで行動するように心がけた方が良いでしょう。

冷静に話ができないような場合は、第三者に立ち会ってもらったり、「なぜそのことが必要なのか」理由をしっかり説明しながら話をすると、落ち着いて話し合うことができるかもしれません。

こうした別居後のトラブルを避けるためにも、やはり別居前の準備が大切ですね。

後悔しない?勢いで別居するのは危険です(゚Д゚;)

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