もし、自分の夫がモラハラ夫だと気づいたら、何をすればいいのでしょうか。
離婚…?モラハラ夫から受ける精神的ストレスから1日も早く解放されたいですよね。
ですが、もし離婚に迷いがあるのであれば、まずは夫のモラハラ度の程度や、あなた受けているストレス度合いによって、効果的な対処法を実践してみましょう。
それでも、どうしても改善されず、あなた自身や子供に害が及ぶ場合は、離婚という手段を考えていきましょう。
この記事の目次
初級編「モラハラ夫かも」と思うレベル
「うちの旦那、モラハラ夫かも…」と思うレベルの場合は、モラハラ夫の言動に対する、自分の考え方や態度を変えてみましょう。
モラハラ被害者体質を払拭することで、夫の態度も変わるかもしれません。
1.夫の言葉を真に受けない
自分で自分のことを責めるのはやめましょう。モラハラ夫の言うことです。夫の言葉を鵜呑みにする必要はありません。
モラハラ発言は話半分で聞くようにし、真に受けないように気持ちを強く持ちましょう。
もちろん、態度で表してしまうと火に油を注いでしまうことになるので、表面上はこれまで通りにしつつ、心の中で耳栓しておきましょう。
2.夫に同情しない
モラハラ被害者は、真面目で優しくて、頑張り屋な人が多いです。
夫に何を言われようと「この人は私がいなければダメになる…」と同情し、我慢してしまいます。
そうすると、モラハラ夫は「この女は何を言ってもオレから離れきれないな」と勘違いして、ますますモラハラを悪化させてしまいます。
モラハラ対策をするうえで、同情心は天敵です!同情心が残っている間は、モラハラ対策をなかなか行動に移せません。
自分が受けた心の傷としっかり向き合って、モラハラ夫への同情心を断ち切りましょう。
3.自分の幸せな話はしない
モラハラ夫は嫉妬深いため、あなたの嬉しかった話や楽しかった話などを聞くと、嫉妬して嫌がらせをしてくる可能性があります。
極力自分の話はしないようにして、余計な攻撃を防ぎましょう。
中級編「辛いけど離婚はしたくない」と思うレベル
「夫は良いところもたくさんあるから、何とか解決したい」「離婚はしたくない」
という程度の場合は、夫の長所を上手く伸ばし、短所(モラハラが発動するポイント)がなるべく表に出ないように、先手で立ち回るようにしましょう。
4.夫を褒めて優位に立たせておく
モラハラ夫は、外では満たされない自尊心を家で満たすべく、相手を卑下するようなことを言い、無理やり自分を優位にしてきます。
そのため、普段から夫を立てるように心掛けることで、モラハラ行為を未然に防げる場合があります。
モラハラ夫は虚勢を張っていますが、実は自分に自信がなかったり、器が小さかったりするため、「あなた、すごいわね」などの褒め言葉をたくさんかけて、自信を持たせてあげるとおとなしくなることもあります。
5.夫の言動に対して過剰反応しない

先程の褒めて優越感を満たす作戦は、モラハラ夫のタイプによっては、裏目に出てしまうこともあります。
おとなしくなるのならいいですが、逆に、つけ上がってしまう場合もあるのです。
その場合は、徐々に毅然とした態度を示していくことが大切です。
モラハラ夫は、あなたの「泣く」「怒る」などの反応を見て楽しんでいるため、反応すればするほどモラハラ行為は悪化してしまいます。
そのため、良い行動の時だけ反応し、悪い言動については軽く受け流すことです。
動じず、毅然とした態度で臨みましょう。
あなたを失うかもしれないという危機感を持たせることで、夫が態度を変える可能性もあります。
6.無茶は聞かない
外出先に電話をかけてきて、いますぐ帰ってこい、というようなことを平気で言うモラハラ夫。こういう無茶を聞いていると、どんどんつけ上がらせてしまいます。
「やらない」「いらない」など一言できっぱり断りましょう。
理由を聞かれても、「無理なものは無理」と毅然とした態度で断ることです。
モラハラ夫は、何をしても強くはねのけ、動じない相手が苦手です。
「自分は存在価値があるのだ、あれこれ言われる筋合いはない」とばかりに堂々としていましょう。
7.自分の味方を見つける
長くモラハラを受け続けていると、それまで明るく聡明だった人ですら「私は不出来な人間。何の価値もない」と思うようになり、正常な判断ができなくなります。
夫婦のみでは解決の糸口が見つからないようなら、実家の親や信頼できる友人などの第三者介入も考えましょう。
その際、自分のことを理解してくれる人で、客観的な立場で冷静に判断してくれる人に相談するようにしましょう。
夫との共通の友人などは注意が必要です。周囲に思い当たる人がいない場合は、カウンセリング機関などを利用しましょう。
モラハラ夫は、自分の体裁を非常に気にするため、他人に相談することが知れると阻止される可能性があるため、秘密裏に行うようにしてください。
上級編「もう離婚した方がいいのかな」と思うレベル
「先が見えない」「辛くて眠れない」「子供への影響が心配」というレベルの場合は、離婚への準備をしましょう。
離婚は望んでいないかもしれませんが、あなたの心が心配です。
とりあえず、いつ何が起こってもいいように準備だけはしておきましょう。
8.モラハラの証拠を集める
モラハラは、どこからが該当するのか境界線があいまいな上、外面が良い夫なため、周囲から見ると信じてもらいにくいことがあります。
言った言わないとなってはラチがあかないため、「いつ、どこで、どんなことを言われたのか」といった詳細な証拠を残しておきましょう。
今、離婚などは考えていないとしても、いざという時の武器になります。
スマホのボイスレコーダーアプリなどは便利ですし、○月×日こんなことを言われた、というような簡単な内容の日記も立派な証拠になります。
夫の目に入らないよう、密かに証拠を残しておきましょう。
9.離婚後の新生活を想定し準備する
もし、夫のモラハラが悪化する一方なら、いよいよ離婚を視野に入れた準備も必要です。離婚後の生活を考えて、必要な準備を進めておきましょう。
最近は、自治体によるモラハラ夫対策のためのシェルターなどもあります。
市町村によっては無料法律相談などもありますので、そういった情報をたくさん集め、いざという時に備えておきましょう。
10.経済的に自立する
離婚すべき状況まできているのに、経済的な不安から離婚できない…。
そうならないように、経済的な自立を図りましょう。
仕事について収入を得られるようになれば、いざという時に離婚という手段がとれるようになるため、それだけでも精神的に楽になれます。
また、ずっと家にいた妻が仕事を始めたことにより、出て行かれるのではないかと不安になったモラハラ夫がおとなしくなった、という事例もあります。
モラハラの治療方法はあるのか?
家庭での治療
モラハラは、幼少期の家庭環境が原因となっていることが多く、問題が根深いため、治すことは厳しいとも言われています。
家族で治療を目指すのであれば、人を一人、一から育てなおしていくくらいの気持ちで向き合うことが必要です。
子供のころの家庭環境や様子を聞き出し、歪んだ価値観や間違った行動を一つずつ正していく。
思いやりを示してあげ、母親のような献身的なサポートで人格の再構築を図り、幼少期に育まれなかった「ありのままの自分でも大丈夫なんだ」ということを教えていくことで、モラハラ行為を排除していきます。
病院での治療

まず「モラハラをする自分から脱出したい」というモラハラ加害者本人の強い思いが必要です。
治療法としては、精神科で医師に診てもらうことは可能ですが、薬の投与による治療がメインになります。
カウンセリングを通して治療をするには専門のカウンセラーに通うのが効果的です。
無理やり病院に連れて行くことはできないため、あくまで本人の意志があっての治療となります。
⇒心理療法
カウンセリングの先生と、過去の自分の生い立ちなどを話していく中で、いつの間にか素の自分を愛することができなくなってしまったこと、自分を守るために人を支配し傷つけてきたことを自覚していきます。
自分自身の行動を振り返っていくことで、やって良いことと悪いことを確認し、実際に行動を改めれるまで長い時間をかけて治療していくことになります。
⇒認知行動療法
どのような時に、何が原因でイライラしたり、マイナス勘定になるのかを探り、どういう考え方がモラハラへとつながってしまうのかを論理的に考え、改善していきます。
最初のうちは、自分の感情や行動を分析することに疲れてしまうかもしれませんが、この工程を通してモラハラに気づき、改善することができます。
⇒催眠療法
過去に誰かからモラハラを受け、心の内にトラウマを抱えていることが、今モラハラをしてしまっている原因になっている場合もあります。
あまりにも辛い過去から、心の奥に眠らせてしまっていることも考えられるため、カウンセリングをしていく中で、その眠った記憶を引き出していきます。
過去のトラウマを思い出すのは苦痛を伴いますが、モラハラから脱出したい、と強い意志を持って臨みましょう。
さいごに
モラハラ夫を変えるには、自分も変わることが必要です。
ただ、軽いモラハラ程度なら改善できる可能性がありますが、元々は生まれ持った性格や幼少期の家庭環境などが深く関わっている問題なので、モラハラの改善はとてもハードルが高いものです。
モラハラが改善されて夫婦仲、家族仲が上手くいくようになることが一番ですが、無理をして自分をすり減らせてしまわないようにしてくださいね。
※「モラハラ」についての記事はこちらにまとめています。
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